マテウス探検隊の絶望日記

この地球に残された前人未到の地、それは地底。

地球空洞説を裏付ける幾つもの証拠を手に入れたマテウスは探検隊を組むことを決意。1年をかけて、メンバーを選び抜いた。

ジョン(科学者)、ランディ(医者)、DD(ハッカー)、ザック(博物学者)、ジェイク(医者)、そしてマテウス(元軍人)からなる、全員40代の、経験豊かな無国籍チームが誕生した。

マテウス探検隊は地底への入り口を求めて、幾つかの手がかりが示唆する南米、アマゾンの秘境に向かった。

アマゾンの奥地には未だ無数の伝説が眠っている。現代文明と触れずに狩猟生活を続ける部族がいる村や、20世紀に入っても数回目撃されている身長3メートル近い猿人の集団、ワニの皮を被った身長1メートルほどの部族など、我々の想像を超えた世界が垣間見える。

google mapのその先の世界が、いまだ広大な森の下に隠されているのだ。

マテウス探検隊が地底への入り口をこの地に求めたのは理由があった。少し長くなるが、順を追って話していこう。

地下世界の話は1829年4月のヤンセン親子の体験に端を発する。船で漁をしている時に地下世界に迷い込み、再び地上に帰還し、その体験を本にしたヤンセン親子は、北極こそがその入り口だと説いていた。彼ら親子は帰りには金塊とお土産を地下世界の住人(なんと身長4メートル!)からもらったそうだが、地上に出た時に嵐で船が沈んでしまい、金塊とお土産は海に消えてしまったという。

結局彼らは漂流しているところを救助されたのだが、その時の場所から、地上に出てきたのは南極側からだったのではないかと言われているという。

1947年にはアメリカ空軍のバード少将が北極上空を飛行中に見知らぬ世界へ迷い込んだという報告がある。この時撮られた写真は赤い大地に巨大な無数の川の支流が蛇行しているのが写っていた。

中国には地下世界から来た人間がそのまま地上で暮らしている村があると言われ、それが野人と呼ばれ今も目撃されることがあるという。

また近年は北極に巨大な穴があるように見える衛星写真が撮られ、これこそが入り口だと騒がれたこともあった(あれは撮影上のミスと言われている)。

だが、地球上の写真が衛星で余すところなく撮影され、一般公開されている今、北極、南極に入り口のようなものは発見できていない。

ならば地下世界などない、というのが普通の結論だろう。

ところが、だ。

2017年、マテウス隊長の元に1通のメールが届いた。それはある動物学者からのものだった。

「この土地はおかしい」

メールの件名にはそう書かれていた。マテウスはスパムかと思い危うく削除してしまうところだった。

しかし運命は彼とこのメールを結びつけた。

意図せずクリックして開いてしまった本文を読み進めると、巨大な頭蓋骨の写真。フェイクにしてもよくできたドキッとする写真だった。差出人はアメリカの大学の動物学者エドワードという人物だった。

彼はアマゾンの奥地で、巨大な猿の頭蓋骨を見つけたという。その大きさは頭部だけで1メートル。仮に頭が大きな種類だとしても、その体長はゆうに5メートルを超える大きさだという。

しかもその頭蓋骨は死後そんなに経っておらず、何者かに食われた残骸だということが判明したというのだ。

エドワードは現地に1週間ほど滞在、周辺を探索した結果、驚くべき発見があったという。

周辺の動物が異常な大きさ(通常の2〜5倍以上)であること、そしてそれを捕食している何かがいることがわかったというのだ。

エドワードは、マテウスがかつて雪男の探索などのテレビ番組にガイドとして出演していたことを知っており、取材に来てほしいと考えてメールをしたということだった。

ではなぜ、これが地下世界への入り口と結びついたのか。

それはマテウスが長年研究してきたある結果が、エドワードの発見と結び付いたからだった。

その研究結果とは、地底世界の生き物は大きい、ということ。地熱のせいなのか、地底にある太陽のようなもののせいなのか、地下世界は非常に温暖で、酸素濃度も高いという。それゆえに生き物が何倍もの大きさに育っているのだ。

かつて地下世界の入り口ではないかと呼ばれた場所では、実際に巨大な生物の目撃記録や死骸などの痕跡が多数見つかっている。

今回のエドワードの発見はまさに地下世界の存在を予感させたのだ。

マテウスはエドワードのメールを見た数時間後には、医者の友人のジェイクに連絡。その後、構成メンバーを考えていった。最終的に契約期間は1年とし、報酬はマテウスが全額払うことになった。

そして一行はブラジルへ飛んだ。最初のメールからわずか1か月後だった。

次回へ続く

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